Tuesday, July 1, 2008

HAUNTED BY HIS VOICE 今でも父にどやされて

日英バイリンガル通信  No. 34 Hiroshi Matsuoka 松 岡 博 
                      HAUNTED BY HIS VOICE

  Another hot summer is coming near. Offices, trains, and department stores may be cooled down more than necessary. It’s a waste of electricity. That reminds me of my father.
  My father was born in the Meiji Era (1868-1912). Being a man of economy, he saved on water and electricity. When he found water dripping from a faucet, he immediately turned it off. When he found unnecessary light was on, he immediately switched it off. When he found me studying late at night, he said, “Stop studying. Turn the light off and go to bed.” He even used a piece of paper carefully. He made a notebook using fliers whose backsides were blank.
  Though he died years ago, I am still haunted by his scolding for wasting things. Sometimes I use the wrong setting on a copy machine. Before I notice, B4 size copies, instead of B5, the size I thought I had set up, come out of the machine. Hurriedly I push the STOP button, but it continues to feed paper as if it will go on forever with the wrong size copies. Sometimes it gives me as many as 10 copies when I need only one, because of the wrong setting. My father would have roared at me. When I am drying my hands with hot air from a drier in a rest room, my father would switch it off. To tell you the truth, I feel guilty whenever I use that electricity eater.
  Next come the Christmas lights in winter. They are so colorful that I feel as if I were in a multi-colored fairyland of lights. The instant the light displays on downtown trees and buildings are lit in the evening, the spectators give a shout of admiration. Then, at that very instant my father would turn off the main switch, CLANG!
  I hope people in the United States and Japan and many other “advanced electricity wasting countries” will imitate my father, because he was, after all, truly earth-friendly.
                        今でも父にどやされて

 また暑い夏がやってくる。会社もデパートも電車もクーラー漬けになリ、ガンガン冷やす。電気の浪費だ。ところで、電気の浪費と言うと父を思い出す。
 父は明治生まれで、倹約家、節水家、節電家であった。無駄な水はすぐに蛇口を閉め、無駄な電気はすぐ消した。遅くまで勉強していると「勉強をやめて、電気を消して寝よ」という具合だ。紙一枚でも大事に使い、裏の白い広告は閉じてノートにしていた。
 父は数年前他界したが、今でも父に叱られはしないかとビクついている。まず、コピー機を使うときだ。設定を間違えて、B5用紙の代わりにB4用紙がどんどん出てくる。あわててストップボタンを押してもすぐには止まらない。どんどん出てくる。また、一枚でいいところを、設定が10枚になっており、10枚も出てきてしまうこともある。父にどやされそうだ。トイレで手を洗って、乾燥機の熱風で手を乾かしているとき父が来てスイッチを切りそうだ。実は、わたしはあの電気浪費機を使う度に罪悪感を感ずる。
 次に冬になると行われるクリスマスの電飾イルミネーション。色とりどりのイルミネーションにうっとりしてしまい、まるでおとぎの光の国に入り込んだかと思うぐらいだ。夕方繁華街のビルや樹木の電飾が一斉に灯り、観衆が「おー」と歓声を上げる。その瞬間、父が電飾のメインスイッチを切りそうだ。バチーン!
 米国、日本などの先進電気浪費国の人がみんな父のようであればと思う。父は地球環境にフレンドリーだったのだ。

9 comments:

  1. お久しぶりです。大学生活にもやっと慣れてきました。僕は合気道部に入部しました。練習は朝が中心なので毎朝5時に起きるようになりました。合気道部にはたくさんの留学生の人がいてとても面白いです。そして皆日本語がとても上手で驚きました。いろいろな国の文化や慣習を知ることができます。環境に優しいということはどういうことかについて今学習しているところですが、先生の文章を読んでみて節電や節水もやはり環境に優しいことであると思いました。僕も部屋の電気をこまめに消すように努力します。
    これから暑くなってきますが、先生も健康に気をつけて頑張ってください。ブログの更新を楽しみに待っています。

    ReplyDelete
  2. 山田君
    Thank you for your comments. 合気道部とは面白そうですね。朝5時起きはつらいでしょうが。
    私も杖道を15年やっていますが、武道の技は最短距離を最短時間で最小運動量で最大の効果を与えることだと最近分かってきましたが、理論と実際が合致しません。修行の道は遠いです。
    怪我をしないように頑張れ。

    松岡

    ReplyDelete
  3. お久しぶりです。確かにあの乾燥機は無駄だと思います。ハンカチを使用すれば、あのような機械必要ないと僕思います。日本に居る時、手を洗わずに出て行った人を見かけた事ありますけど・・・
    最近は、9割型もう英語に慣れました。前までは頭の中で日本語を英訳してから何度も何度も考えて、英語喋っていましたけど、今では英訳しないでそのまま自然と口から英語が話せるようになりました。
    これから日本はすごく暑くなっていくと思いますので、日射病や脱水症状に気を付けて下さい!!
    では、また!!

    ReplyDelete
  4. 松岡先生お久しぶりです。’85年卒業の三浦です。
    年初は同窓会でお目にかかり、風の便りでblogにも遊びにきました。
    今でこそこういう環境配慮が当たり前になっていますが、当時のお父上はかなり先取的だったのか、それともこれが元祖"MOTTAINAI"の精神か。
    最近はこういうことを会社の従業員たちに指導する立場になりましたが、なかなか苦労しています。特にベトナムの若者たちには言葉もうまく通じず、思想習慣も異なるのでコミュニケーションの難しさを痛感していますが、先生のお父上を見習ってくりかえし根気強く話していこうかと思います。

    ではまた寄らせていただきます。

    ReplyDelete
  5. 琢磨君
    英語に慣れてきて良かったですね。慣れは凄いと思います。日本を出るときの心配がうそのようになりましたね。良かった。
    英語は意思疎通の道具ですから、As you know,英語を身につけるのが目的ではありません。英語を意識しないようになって始めて、目標達成への第一歩が踏み出せます。頑張ってください。

    三浦君
    この前の同窓会でお会いして以来で、懐かしく拝読。明治生まれはもちろん、私の年齢層は、みんな頭の奥に「もったいない」のspiritがこびりついているようです。
    ベトナム人相手とは大変ですね。異文化理解が、これから益々必要になってくるでしょう。日本人同士でも他人を理解するのは困難なのに、ましてや外人となると、気が遠くなります。こちらから、理解していくように頑張るしかないのでしょう。

    松岡

    ReplyDelete
  6. お久しぶりです。暑くなってきました。学校の宿題でThe Japan Timesをよく読みますがglobal warmingとsuicide in Japanの記事の多さにはびっくりします。大学に入ってから高校のようなむずかしい長文は久しく読んでない気がしますがいいんでしょうか。。。単語の宿題もないのでどんどん単語が抜けてきてます。さすがにマズイと思ったので夏休みにTOEICの勉強もかねてやるつもりです。でもやっぱりスピーキングでは帰国子女、留学経験者には到底勝てませんね;-(
    まだまだ暑くなりますがお元気で!

    ReplyDelete
  7. 霜平君

    7月17日から8日間ニューカレドニアに行っていて、9日ぶりにコメント欄を見ました。Thanks for your comment.

    社会に出ても、受験英語のようなかなり難解な英語はそんなに遭遇するチャンスはありません。大学で読まされている(読んでいる)英語の本を徹底的に勉強してください。一般教養英語が「できる」人になってください。

    帰国子女とspeaking abilityを競争しない。もっと日本のことを勉強しましょう。

    でも、一年ぐらい君も留学すれば帰国子女ぐらいの英語は話せますよ。

    話せても中身がないと話しにならない

    ではまた

    松岡

    ReplyDelete
  8. 霜平君

    7月17日から8日間ニューカレドニアに行っていて、9日ぶりにコメント欄を見ました。Thanks for your comment.

    社会に出ても、受験英語のようなかなり難解な英語はそんなに遭遇するチャンスはありません。大学で読まされている(読んでいる)英語の本を徹底的に勉強してください。一般教養英語が「できる」人になってください。

    帰国子女とspeaking abilityを競争しない。もっと日本のことを勉強しましょう。

    でも、一年ぐらい君も留学すれば帰国子女ぐらいの英語は話せますよ。

    話せても中身がないと話しにならない

    ではまた

    松岡

    ReplyDelete
  9. ご無沙汰しております、先生。'01年卒、冨田です。
    たまたまこちらのブログを知り、思わずコメントしております。
    いつの間にか離任されていたようで...どうもお疲れ様でした。
    先生は僕の大学の大先輩でもあり、ついた教授が息子さんと同じであったりと、勝手ながら多くの繋がりを感じております。
    今は東京にて職に就いており、なかなかお目にかかる機会も少ないですが、また改めてお会い出来ればと存じます。

    それではまた、立ち寄らせて頂きます。

    ReplyDelete