Saturday, April 27, 2024

陽が当たらない  Deprived of Sunlight

陽が当たらない



私が住むマンションから500メートルぐらい離れたところに、マンションを建築中だ。朝から晩まで工事をしており、工事音が聞こえて迷惑をしている。

迷惑といえば、私より100倍も迷惑を被っている人達がいる。それは建築中のマンションの直ぐ北隣に10階建てのマンションがあり、そこの住人たちである。すぐ隣りが工事現場だから、朝から工事音が耳を劈くぐらいうるさいだろう。

でも、もっと同情するのは、彼等の日照権だ。建築中のマンションは13階建てだそうだ。完成すると、10階建てのマンションは13階建ての新マンションの影にすっぽり入ってしまう。

13階建てのマンションは一年ぐらい前から基礎工事を行い、それが終ると、どんどん天に伸び出した。時々、工事現場を見に行くが、北側のマンションは次第に影になっていく。今は9階までできたから、隣のマンションの8階ぐらいまではその影になっている。陽が高く昇れば、真上から日が当たると思うが、真上からでは部屋に陽が射し込まない。

商業地だから、文句は言えないらしい。都会に住むのもいいが、これでは可哀想だ。「陽のあたる坂道」とかいう映画があったが、「陽のあたらぬ建物」は御免被りたい。

大垣にあった実家の二階建も、すぐ南隣に四階建てのアパートができ、大きな庭があったが、陽が当たらなくなった。父は西隣の人と二人で、抗議しに行ったが、なんともならなかった。

あなたの住んでいるすぐ南側に高層ビルが建つことだってあるのだ。

Deprived of Sunlight

Saturday, April 13, 2024

狭くなる空 The Sky Is Getting Narrower

 狭くなる空

空が狭くなっている。といっても、空そのものが狭くなっている訳ではない。頭を上げて空を眺めると、空の見える範囲が狭くなっている。空が見えた所に高層ビルやマンションが建ち、視界を遮っている。

私の住んでいるマンションの庭から西の空を眺めると、目下、高層マンションが建設中だ。朝からガンガン工事音が聞こえる。今のところ8階までできているが、まだ上に伸びそうだ。お陰で、夕焼けの美しい空が、その分狭まっている。夕日ががマンションの庭に咲いている樹々を照らし、木々の葉っぱを明るく赤く染めていたが、それもマンションが高くなった分、減る。空一杯に広がった夕焼けを見たいのにできない。日没まで陽が庭の樹々を照らして欲しいのにできない。

都会は何と味気ないところとなって来たことか。