Friday, June 6, 2008

DEDICATE A TV CHANNEL TO ENGLISH 「NHKに英語専門チャンネルを」

MAT'S EYE ON THE WORLD 「MATの目」
日英バイリンガル通信  No. 33 Hiroshi Matsuoka 松 岡 博 
The following English and Japanese passages have been published in The Japan Times and The Asahi Newspaper.
以下の英語の投書はThe Japan Timesに、また日本語の方は「朝日新聞」の投書欄に掲載されたものです。

Dedicate a TV channel to English

  I would like to propose that the Japan Broadcasting Corporation (NHK) add an English channel to its current general and education channels. The channel would no doubt contribute to improving the English ability of Japanese people, young and old.
  I have doubts about the effectiveness of English lessons due to be introduced in the fifth and sixth grade of elementary school in April 2011 under revised new teaching guidelines. Furthermore, it will be a disaster for Japan if English becomes a required subject in the third grade as an education panel proposed to Prime Minister Yasuo Fukuda on May 26.
  Don't Japanese children already have enough things to learn about Japan and the Japanese language? Elementary school teachers are not trained in methods of teaching English. Some may not have good English pronunciation. It is difficult to unlearn wrong pronunciation acquired at 9 or 10.
  Last summer I went sightseeing in the Scandinavian countries. To my surprise, everybody I talked to, including children at street stores, pedestrians, supermarket employees and restaurant workers spoke fluent English. I asked a group of Swedish children how they had acquired English; they said they watched English programs on TV.
  Daily English programs broadcast on NHK should range from news and dramas to music and documentaries. NHK could select good programs produced in Britain, the United States, Canada, India, Hong Kong, Australia, New Zealand and other English-speaking countries. This would be the most efficient way for the Japanese to improve their English. English lessons only once or twice a week don't amount to anything. 

(From READERS IN COUNCIL, The Japan Times, Thursday, June 5, 2008)

              英語力向上へ専門番組を望む (原題:NHKに英語チャンネルを)

 教育再生懇談会は小学3年生から英語教育を行うことを首相に提案した。すでに新学習指導要領により、小学5,6年生に「英語活動」を2011年度から導入することが決まっている。
 私は小学校における英語教育に反対である。小学生はもっと日本のことを勉強すべきだ。第一、小学校の先生は英語教授法を専攻しておらず、間違った英語の発音を教えてしまうこともあり得る。いったん習得した間違った発音は矯正しにくい。(英米人の採用、視聴覚機器の購入、教材の作成等で)莫大な費用もかかる(だろう)。
 政府がそれほど日本人の英語力向上を目指すなら、公共放送であるNHKに英語専門チャンネルを設置してはどうか。
 昨年、北欧を旅行して驚いた。通行人、駅員、スーパーの店員ら、誰もが流暢な英語を話した。理由を尋ねると、テレビで英語の番組を見ていると言う。日本でも英語専門チャンネルがあれば、(老若男女)誰でも英語に親しむことができる。(英、米、豪、インド、香港等の番組を購入すれば良い。) 小学生に英語の授業を週1,2回行うぐらいで英語力がつくわけがない。生の英語を浴びなければつかない。文部科学省はこの点を是非検討していただきたい。

[朝日新聞投書欄 「声」に掲載。2008年6月6日 注:上記タイトルと本文中(   ) 内は朝日新聞編集者により変更またはカットされた部分です。]

17 comments:

  1. おひさしぶりです。清水亮吾です。
    先生の記事読ませていただきました。たしかに英語の勉強をあまりしてない人に間違った英語教えられてもよくないですね・・・
    正直先生に恵まれてたのに勉強しなかった自分に反省中です。またもし機会があったらご教授お願いします。

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  2. 清水君

    書き込みThank you. 久しぶりで、授業風景が懐かしく思い出されます。元気にやっていますか。
    英語のほうは順調ですか。MAT'S EYEは月に1回はpublishしますので、please read it.
    英語の質問があれば、メールでどうぞ。頑張ってください。

    Good Luck, see you again.

    松岡

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  4. ご無沙汰いたしております。宮田歩です。
    先生、お元気でいらっしゃいますか?
    今までは先生のブログを読ませていただくだけでしたが、今日、朝日新聞で先生のお名前を見て嬉しくなり、初めてお邪魔しました。
    僕も英語の専門チャンネルが実現するといいと思います。
    大学に入って環境が変わったことで、南山の良さがよく分りました。在学中は本当にお世話になりました。

    今後もブログの更新を楽しみにしております。

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  5. 宮田君

    今日は亮吾君と言い、歩君と言い、懐かしい教え子からメールが来て、ブログのありがたさを実感しています。世の中変わった。
    「朝日新聞」読んでいるのですね。私も長年購読しています。今日の投書は日ごろ思っていたことを書いたものです。英語チャンネルができるよう全国的運動にしたい。
    大学生活いかがですか。慣れてきましたか。思いっきりやりたいことをやってください。
    英語も勉強してください。
    またSee you again.

    松岡

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  6. 返信ありがとうございます。
    英語チャンネルの全国的運動をされる時は何かお手伝いできることがありましたら、ぜひ参加させてください。(英語が苦手で申し訳ないのですが…)

    大学生活自体にはだんだん慣れてきたのですが、駅から大学までのバスの混雑には閉口しています。
    大学でも写真研究会に入り、学部、学年を超えた友達ができました。

    英語の勉強も思いっきりやります。

    またお邪魔させていただきます(^.^)/

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  7. 宮田です。
    さっきのメールに名前を書くのを忘れておりました…すみません…

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  8. 亮吾

    前よりはマシになったと思いますが、英語は積み重ねなんだなぁとつくづく思い知らされます・・・

    お言葉に甘えて質問があるときはしようと思います。

    月一楽しみにしてますのでお体に気をつけてください。

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  9. こんにちは。佐藤誠洋です。
    うちは朝日新聞を取っていないので直接は新聞を見ていませんが、掲載されたという話を聞きました。
    残念ながら今代ゼミに通うことになっていますが、塾の先生方も英語の先生のみならずみな口をそろえて、日本の教育制度には問題があると言っています。
    教員が正しく理解していないから嘘やインチキを教えるとのことで、小学校から英語教育を始めたらその問題も当然悪化するだろうなと思います。

    前から英語は好きでしたが、最近は受験に関係ないところでのんびりと外国語を勉強してみたいなと考えるようになりました(英語に限らず)。
    今はそんなことを言える状況にはありませんが、いつかそんな時、機会があったらよろしくお願いします。
    今年も暑いですからお体にお気を付けて。

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  10. こんにちは、水野龍之介です。
    ウチも朝日新聞ではないので直接は見れませんでしたけど載ったということを聞きました。
    大学行って英語の授業を受けていると先生に君たち英語勉強やってきた?と聞かれます。
    6年間もっとしっかりやっておけばよかったなといまさらながらに思いました。今英語の勉強しようかと思いましたがバイトにサークルに大学の数学と化学と物理の勉強はとてもむずかしいので英語に回す時間がないのが現状です。
    いつか海外でも何とか通用するくらいには英語もできるようになりたいです。僕は忙しいながらも楽しくやってます。
    名古屋大学の文化祭では昨日食中毒で44人ほどが倒れたらしいので先生も食事には十分気をつけてください。

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  11. お久しぶりです。浅井桂です。
    先生の記事が載ったということを小耳に挟んだので訪問させていただきました。中学、高校と散々やってきた自由英作文が今大学でとても役に立っていて、先生には感謝しても仕切れません!

    大学(補助金15億円カットの・・・)は経済学部にもかかわらず英語の負担が一番大きいです。今月末にはTOEICもあり、英語のクラスが再編されます。
    先生の顔に泥を塗らないように頑張ってきますので先生も体に気をつけてこれからもMAT'S EYE の更新がんばってくださいね!

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  12. 諸君メールをありがとう。旅行に行ってまして、返事をまとめて書きます。

    宮田君
    全国的運動は、私の投書を読んだ人が、まずこのことを認識し、英語教育関係者が運動を展開することです。英語教育関係雑誌にも投稿しようと考えています。
    写真研究会入部は良かった出すね。君はよき友となれるから、よき友を得るでしょう。いい写真作品をメールで送ってください。


    亮吾君
    質問いつでもどうぞ。頑張ってください。



    佐藤誠洋
    メールThank you.掲載されたものはこのブログにそのまま載っています。読んでください。ついでに、同じ内容で、The Japan Timesにも載りましたので、そちらのブログもどうぞ。

    受験に限らず何事ものんびり勉強できたら、幸せです。今の私はその状況で、のんびり好きな英語と、日本文学の勉強をやっていますが、視力が衰えて、文字が見にくくなってしまった。だから、佐藤君、今のうちに無理をしてでもやっておくことですね。

    そんなときが来たら、いつでもどうぞ。まあ、まず代ゼミを頑張ってください。吉報を待っています。

    水野君

    Thank you for your e-mail. Please read my blog, MAT'S EYE ON THE WORLD. I know you studied English hard during the six years of Nanzan High School days. It's good that you are busy studying various subjects. 数学、化学、物理を頑張ってください。私のブログを読んで、英語の力を持続してください。
    Thank you for your advice. I'll be careful about what I eat.

    浅井君
    自由英作文が役立っているとはうれしく思います。大学ではどのような英語をやっているのですか。また英作文がどのように役立っているのですか。具体的に教えてください。

    You have a nice command of English. You should be proud of yourself for your fluent and good pronunciation of English. Do your best for the TOEIC.
    Good Luck.

    松岡

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  13. 浅井です。
    大学での英語はReading, Comunication and Writing, Listenning, Call の四つに分かれてそれぞれ週一時間授業があり、英語でのプレゼンをしたりパソコンを使った発音チェックなど高校とは少し違う形式の授業が多いです。
    自由英作文はその中のComunication and Writingで課題として出されるもので、150字前後、テーマは個々の判断に任されています。高校の定期考査中などに考えた文章構成の仕方や表現の仕方、それと昔書いたネタがある、ということが今とても役に立っています!

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  14. 浅井君
    英語の授業内容Thank you. 英作文、それは良かった。今後も英語の勉強を継続してください。

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  16. レス遅くてすみません。安田です。

    素人が言うのもアレですが、
    そもそも小学校の英語教育は言語学習あるいは言語を用いた何か、というよりも異文化理解そのものに主眼をおいているのではないでしょうか。
    「6年間勉強しても英語が出来ない」とよく言いますが、言語学的に英語と近い言語を使う北欧の国でさえ、高校卒業までに日本の3倍の時間勉強していると聞きます。
    語派どころか語族さえ違う日本語を操る、しかも完全なモノリンガル環境で育ってきた日本人が英語を習得するのは大変難しい。テレビなどは極めて副次的な問題だと思います。

    また、英語専門チャンネルと言いますが、ネット上ではCNNやBBC、さらには中東の衛星放送局アルジャジーラ(Al Jazeera)のニュースまでもが無料で視聴できます。
    NHKも海外向けのラジオ放送を聴けますし、ニュースは副音声に切り替えれば英語です(たしか)。
    現状でも、学習意欲のある人にとっては、すでに十分な環境が整っていると言えるのではないでしょうか?

    間違ったこと言っていたら指摘してください。

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  17. 安田君

    貴重なコメントありがとう。
    君のメールには2つの論点があると思います。
    (a)小学校では異文化理解が目標で英語の技術習得を目標にしているのではないだろう。 
    (b)インターネットで英語番組が利用できるから英語専門チャンネルは要らないのでは。

    返答
    (a) これは間違いです。文部科学省公示の小学校学習指導要領改訂に伴う平成21年度からの移行措置によると:

    第4章 外国語活動
    第1 目標
     外国語を通じて,言語や文化について体験的に理解を深め,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら,コミュニケーション能力の素地を養う。

    第2 内容
    〔第5学年及び第6学年〕
    1.外国語を用いて積極的にコミュニケーションを図ることができるよう,次の事項について指導する。
    (1) 外国語を用いてコミュニケーションを図る楽しさを体験すること。
    (2) 積極的に外国語を聞いたり,話したりすること。
    (3) 言語を用いてコミュニケーションを図ることの大切さを知ること。

    2.日本と外国の言語や文化について,体験的に理解を深めることができるよう,次の事項について指導する。
    (1) 外国語の音声やリズムなどに慣れ親しむとともに,日本語との違いを知り,言葉の面白さや豊かさに気付くこと。
    (2) 日本と外国との生活,習慣,行事などの違いを知り,多様なものの見方や考え方があることに気付くこと。
    (3) 異なる文化をもつ人々との交流等を体験し,文化等に対する理解を深めること

    以上のように児童が英語を使えるよう指導することが目標になっています。君の言う異文化理解は、内容の2の(2)、(3)にあたります。
    さらに文科省は具体的に内容の取り扱いについて述べています。

    オ 外国語でのコミュニケーションを体験させるに当たり,主として次に示すようなコミュニケーションの場面やコミュニケーションの働きを取り上げるようにすること。

    〔コミュニケーションの場面の例〕
    (ア) 特有の表現がよく使われる場面
    ・ あいさつ ・ 自己紹介 ・ 買物 ・ 食事 ・ 道案内など
    (イ) 児童の身近な暮らしにかかわる場面
    ・ 家庭での生活 ・ 学校での学習や活動 ・ 地域の行事 ・ 子どもの遊びなど

    〔コミュニケーションの働きの例〕
    (ア) 相手との関係を円滑にする (イ) 気持ちを伝える (ウ) 事実を伝える (エ) 考えや意図を伝える (オ) 相手の行動を促す

    また、先ほど発表された教育再生懇談会第一次報告によると、「小学校について、国は、少なくとも3年生からの早期必修化を目指し、3年生から35時間以上英語教育を行うモデル校を大規模に(例えば5000校)設け支援する。」というものです。要するに上記の5年生、6年生の英語の授業を3年生からに前倒しすることを目指しているのです。

    以上でお分かりのように、文科省は小学生に異文化理解教育を実施しようとしているのではなく、実際に英語の授業を実施しようとしているのです。
    http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syo/gai.htm 文部科学省のサイトhttp://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/index.html 教育再生懇談会サイト


    (b) インターネットでの英語放送について
    君の言うとおりインターネットで英語放送があり、私も利用しています。しかしこれはめんどうで効率が悪い。理由は:(1)コンピューターをまずたちあげて、例えば、BBCにアクセスし、番組を選び、ダウンロードしなければならない。(2)画面が小さくて中高年には見にくい。(3)子供やお年寄りはインターネットを日常使っていない。(4)インターネットの画像はテレビほど動きがスムースでなく鮮明でない。(5)インターネット英語放送の番組表がないので日本時間の何時にどういう内容の番組をやるかがわからない。

    次に、インターネットのライブ英語番組はニュース番組が中心です。CNNはニュース専門、BBCのワールドサービスもニュースが中心です(アルジャジーラは見たことがありませんが)。NHKの海外向け放送もニュースが中心です。BBC以外にもFOX、VOAなどいろいろありますが、ニュース中心です。

    もちろんニュース番組以外の豊富な英語放送があります。しかしBBCは、30分ものとか、40分ものとか、60分ものが多く、番組が終了すると、また新しく別の番組を探して、ダウンロードしなければなりません。CNNもニュース以外の番組が多数ありますが、2分とか3分もので、細切れです。BBCにもライブがありますが、これはラジオで時事問題が中心です。

    要するに英語番組がインターネットにあるといってもテレビにはかなわないのです。2007年インターネット白書によると、ブロードバンド世帯普及率50.9%で、全世帯の約半分です。それに比べて、テレビは1980年に、すでに98パーセントに達し、現在は百パーセント以上でしょう。NHKが英語専門放送を流せば全ての日本人がその恩恵を受けられます。

    安田君は「学習意欲のある人にとっては、すでに十分な環境が整っているのではないか」と言っていますが、学習意欲のある人は、放って置いても英語の勉強はします。問題は学習意欲がそんなにない人です。文科省はそういう人を問題にしているのです。だから小学校から英語の授業をやって少しでも日本人のコミュニケーション能力の素地を養おうとしているのです。私も全ての日本人の英語力の向上のためにいかにすべきかについての意見を言っているのです。

    英語専門チャンネルの内容は、音楽、映画、ニュース、娯楽、ドラマ、ドキュメンタリー、漫画、対談、芸術等あらゆる番組を現在のNHK総合テレビのように朝から晩までぶっ続けに流すというものです。テレビのスイッチを押すだけで、生の英語番組がいつでも見られる、聞けるというのは英語学習者のみならず、英語に関心のある日本人の老若男女全てに大いに役立ちます。新聞のテレビラジオ欄に番組表を載せておけば興味のある番組を録画もできます。日本で英語番組を制作するのは金がかかるので、海外の英語番組から優秀な番組を精選し購入すればいいのです。
    日本人が英語ができないのは英語を使うチャンスがないためです。話すチャンスが一日ほぼ0パーセントならば、せめて聞くチャンスを100パーセントにすることです。是非、文科省は実現してもらいたいと思っています。
    以上が私の考えです。ではまた。

    夏休み、健康に注意し、視野を広げ、学業に励んでください。Good Luck!

    松岡

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